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医の原点
東大医学部の教務委員長を歴任され、21世紀の医学医療を担う為に何をするべきか、何を準備するべきかという問題から医学部の教育改革を進め、「医の原点」講義を開講し、講演集を出版する等、患者中心の医療を実現するための教育を推進してきた高本眞一先生に医療に携わる皆様が今後大切にして欲しい「医の原点」について語って頂きました。
「医の原点」について
私はこれまで東大の教務委員長という立場で、学生に対し「医の原点」というテーマで各界の著名な先生をお招きし、講義を開催してきました。「医師と患者の関係はどうあるべきなのか」「医療はどうあるべきか」という、医師にとって最も大切で根源的な問いをこれから医師になる若い世代と共に考えてきたつもりです。
時代は21世紀になり、医療の世界においても技術の進歩は目覚しいものがあります。
Robotic Surgery、Transplantation、Gene Therapy、Regenerative Medicine、 Artificial Heart etc...
夢に描いた未来の治療法が現実のものとなっています。
以前、アポロ11号で月にまでたどり着いた人類は宇宙を征服できるという幻想を抱きました。
しかし、月まで光速で1.3秒でも、宇宙の果てまで150億光年あるというのが現状です。
―――人体は小宇宙。
現在の進歩した医療技術は、宇宙同様に全体から見れば点にもなりません。
ただし、こうすれば患者は治っていくだろうという事はわかっています。
心臓手術も悪い弁、血管を治すだけで、その細かなメカニズムはほんの一部しかわかりません。
実際に治るのは患者の生命力なのです。
「医療において医師は何ができるのか?」
医者は建築家ではありません。 雨漏りをなおす大工でなのです。
医師は患者のガイドであり、病気の治療は山登りのようなものです。
医師は患者の山登りのよきガイドとなり、共に歩まなければならない。
共に歩むところに「癒し」があります。
若い研修医や医学生の方が、常に「医の原点」を忘れず、本物の医学・医療を目指す情熱を身につけることができますように心から願っています。
“Ich und Du”
「我と汝の実存的な関係の中に本当の人間らしさがある」
Martin Buber(マルティン・ブーバー)
Doctor's Profile

- 髙本眞一
- Shinichi Takamoto
- 社会福祉法人三井記念病院
院長
- 【学歴】
- 東京大学医学部医学科卒業
- 【学会】
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- 日本心臓血管外科学会理事長
- 日本胸部外科学会会長
- アジア心臓血管外科学会常務理事
- 日本外科学会理事
- 【職歴】
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- 昭和48年4月
- 三井記念病院外科医員
- 昭和53年7月
- ハーバード大学医学部 マサチュセッツ総合病院外科研究員
- 昭和55年2月
- 埼玉医科大学第一外科講師
- 昭和62年9月
- 公立昭和病院心臓血管外科主任医長
- 平成5年2月
- 国立循環器病センター第2病棟部長
- 平成7年7月
- 国立循環器病センター心臓血管外科部門主任兼務
- 平成9年6月
- 東京大学医学部胸部外科教授
- 平成10年4月
- 東京大学医大学院医学研究科臓器病態外科学心臓外科、呼吸器 外科教授
- 平成12年4月
〜平成17年3月
東京大学医学部教務委員長- 平成21年4月
- 社会福祉法人三井記念病院 院長 現在に至る